皮脂はなぜ増える?男性ホルモン・ストレス・アクネ菌・近赤外線との関係

Sebum Journal 02

Why Does
Sebum Increase?

皮脂はなぜ増える?

男性ホルモン・ストレス・アクネ菌・近赤外線との関係

前回は「乾燥すると皮脂が増える」という考え方には誤解があることをご紹介しました。では、本当に皮脂が増える原因は何なのでしょうか。

皮脂分泌に影響する複数の要因をイメージしたメインビジュアル

News Topics

この記事で分かること

男性ホルモン、精神的ストレス、アクネ菌、紫外線・近赤外線など、皮脂腺の働きや皮脂分泌へ影響を与えると報告されている代表的な要因を解説します。

Beyond
Dryness.

皮脂は「乾燥」以外のさまざまな影響を受けています。

前回の記事では、「乾燥すると皮脂が増える」という考え方には誤解があることをご紹介しました。

皮脂は、脂腺細胞が一定のサイクルで作り続けていますが、その働きはさまざまな要因の影響を受けることが分かっています。

では、実際にはどのようなときに皮脂は増えるのでしょうか。

ここでは、研究で報告されている代表的な4つの要因を、1つずつ分かりやすくご紹介します。

01

Androgen

Hormones and
Sebaceous Glands.

男性ホルモンは皮脂腺を活発にする

皮脂の分泌に最も大きく関わると考えられているのが、男性ホルモンです。

男性ホルモンは、別名アンドロゲンとも呼ばれます。

男性ホルモンという名前ですが、女性の体内にも存在しています。

男性ホルモンには、皮脂を作る脂腺細胞を増殖させる働きがあることが報告されています。

特に、DHTと呼ばれるジヒドロテストステロンは、その作用がより強いことが分かっています。

思春期になると皮脂が増えやすくなるのも、男性ホルモンの分泌量が増えることが一つの理由です。

男性ホルモンが増えると、脂腺細胞が増えやすくなり、皮脂が作られやすい状態につながります。

男性ホルモンが皮脂腺へ影響する流れ

STEP 01

男性ホルモン

アンドロゲンが体内で分泌されます。

STEP 02

脂腺細胞へ作用

特にDHTは、脂腺細胞へ強く作用するとされています。

STEP 03

皮脂が作られやすい状態へ

脂腺細胞の増殖に関わり、皮脂産生へ影響します。

Stress

Mind and
Sebum.

ストレスでも皮脂は増える

「ストレスがたまると肌がベタつく」と感じたことはありませんか。

実際に、30代から40代の女性を対象とした研究では、精神的ストレスを受けたときは、受けていないときと比べて頬の皮脂分泌量が約1.7倍に増加したという結果が報告されています。

ストレスは自律神経やホルモンバランスに影響を与え、それが皮脂分泌にも関わっていると考えられています。

約1.7倍

精神的ストレスを受けたときの頬の皮脂分泌量が、受けていないときと比べて増加したと報告されています。

皮脂量は、肌の表面だけの問題ではありません。心身の状態によっても変化する可能性があります。

精神的ストレスを感じている女性のイメージ

03

Cutibacterium Acnes

Resident
Bacteria.

アクネ菌も皮脂分泌に関わる

アクネ菌は、毛穴の中にもともと存在している常在菌の一つです。

常在菌とは、普段から皮膚にすんでいる細菌のことで、アクネ菌も健康な肌に存在しています。

そのため、アクネ菌は必ずしも悪い菌ではありません。

近年の研究では、アクネ菌が皮脂腺へ作用し、皮脂の産生や分泌を促進する可能性が報告されています。

皮脂が増えるとアクネ菌が増えやすくなるだけではなく、アクネ菌も皮脂分泌へ影響を与える可能性があるということです。

アクネ菌が皮脂分泌へ関わる可能性

STEP 01

毛穴内のアクネ菌

アクネ菌は健康な肌にも存在する常在菌です。

STEP 02

皮脂腺へ作用

アクネ菌由来の刺激が皮脂腺へ影響する可能性があります。

STEP 03

皮脂の産生・分泌へ影響

皮脂が作られる量や分泌に関わる可能性が報告されています。

Near-Infrared

Light and
Sebaceous Glands.

紫外線だけでなく近赤外線も影響する

紫外線が肌に影響を与えることは、多くの方がご存じでしょう。

しかし近年では、近赤外線も皮脂腺に影響を与える可能性が報告されています。

近赤外線とは、太陽光に含まれる光の一種で、紫外線より波長が長く、皮膚のより深い部分まで届きやすい光です。

研究では、近赤外線を照射すると皮脂腺が肥大する様子が確認されました。

皮脂腺が大きくなることで、皮脂を作る働きにも影響する可能性があると考えられています。

一方で、紫外線も皮脂分泌を促進することが報告されており、皮脂腺を健やかに保つためには、紫外線だけでなく近赤外線についても今後さらに研究が進むことが期待されています。

近赤外線が皮膚の深部へ届く様子を示したイメージ

05

Summary

Multiple
Factors.

皮脂は、さまざまな要因の影響を受けています。

皮脂は乾燥だけで増えるのではなく、さまざまな要因の影響を受けています。

男性ホルモン

脂腺細胞の増殖に関わり、皮脂が作られやすい状態へ影響します。

精神的ストレス

自律神経やホルモンバランスを通して、皮脂分泌へ影響する可能性があります。

アクネ菌

皮脂腺へ作用し、皮脂の産生や分泌を促進する可能性が報告されています。

紫外線・近赤外線

皮脂腺の働きや大きさに影響し、皮脂分泌へ関わる可能性があります。

皮脂が多いからといって「乾燥が原因」と決めつけるのではなく、生活習慣や体の状態も含めて考えることが大切です。

皮脂量の変化には、皮脂腺の働き、ホルモン、ストレス、常在菌、光など、複数の要因が関わっています。

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